日本におけるジュエリーの展望

東京の本部校。DOVE Tokyo College of Jewelryの山田先生の【日本におけるジュエリーの展望】についての話。
※資料請求の方には添付書類としてコピーとして付けてあります。

Q:今後ジュエリー業界はどう動くのか?
A:小さくオーダージュエリーを展開するお店や工房が繁栄し広がるでしょう。

Reason
ジュエリー業界は現在、年間総売上1兆円弱で推移し見通しでは5年は同じような売上になります。売上の40%は定番の国内外ブランドで変化は見られません。しかし、20年前に40%を占めていた町のジュエリー専門店が軒並み姿を消し、現在は20%と急落しています。その販売シェアはどこへ行くのか。

例えば、現在日本の彫金職人の9割以上が男性で残りの1割以下が女性です。みなさん、違和感はないでしょうか?女性が身につけるジュエリーは女性がデザインし、制作する。それが理想的だと考えます。なぜならば、女性は幼い頃からアクセサリーを自作し、身に付けて遊びます。男性がジュエリーに目覚めるのは成人してからが多く、接している時間は圧倒的に短いのです。痒い所に手が届く制作は女性職人の真骨頂でもあります。

このことからアメリカでは、逆転現象が起きています。20年前は日本と同じ男性優位でしたが、今や女性職人の方が多くなりました。理由は、職人や作家の直接接客が多くなったため。つまり、大量生産の既製品からオーダージュエリーへ変化したということ。

ジュエリーを購入する場合、決定権があるのは女性客です。男性スタッフから接客を受けるよりも痒い所に手の届く女性スタッフの接客の方がオーダーしやすいことから、作り手のスペシャリストの女性スタッフの接客を受けて自分らしい一品を身に付けたい、記念にしたいという合理的な発想に考え方も変化してきています。

日本では、ジュエリーを学んでいる学生は圧倒的に女性が多いのに対し、制作する職人は男性が多く矛盾しています。中には「金属加工で力を使うから」などと言う方もいますが、熟練すればするほど彫金は力を使いません。昔ながらの職人文化が色濃く残ってしまい合理化されていないのです。この点、アメリカは合理主義を挙げていますので売れる売り方があれば右へ習い合理化が進みます。このビジネスモデルは自然に湧き上がっているとも言えるのです。

日本はコマーシャルジュエリーにおいて、欧米と比べると一歩も二歩も後ろを行く後進国です。先進国が良きも悪しも見本を示してくれています。欧米を学ぶ姿勢も持ち、今 世界では何が起きているのかを知りましょう。これらを参考に前進あるのみ。世界基準で物事を判断できる人材を育成することが、我々の急務だと確信しております。

 

当スクールでは、女性の生徒さんが多くなってきています。少しづつですが、日本もそのような時代に向かってきているのかなぁと思います。男性がインパクトの強い品をデザインするのに比べ、女性は使いやすさなどの面に着目し作り上げているように感じます。これからまだまだ変化を遂げる日本のジュエリー業界です。これから伸びていく業界ともとれますよね。

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浜松 スクール ジュエリー